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~地頭力を鍛える~「お金2.0 新しい経済のルールと生き方」を別の角度で読んでみる

「お金2.0 新しい経済のルールと生き方」

とても素晴らしい本だ!と、Twitterのタイムライン上を流れるのはよく目にする。

実際に面白い。世の中を鋭い観察眼で捉え将来の予測を論理的に説明している。

Twitterでは今世紀一番の本だと評価する方もいた。

 

そこで、気になるのが佐藤航陽氏の思考だ。

佐藤氏の思考というよりも頭がいい人達の思考だ。

 

どういった思考でこの本が出来上がったのかを探りながらこの本を読み、

今回はそこで気づいたことを忘れないようにまとめる。

 

「お金2.0 新しい経済のルールと生き方」で大事なこととして、

価値の転換が挙げられる。

 

『私たちが価値という言葉を使う時に、それは、

①現実世界で役に立つかという有用性としての価値、

②個人の感情と結びついた内面的な価値、

③共同体の持続性を高める社会的な価値

の3つの区分でされる』

 

佐藤氏は本著の中で、普段使われている「価値」という言葉の使われ方を定義して明文化した。この思考は頭の良い人たちに共通して言える。

 

この「価値」という言葉だったり、「努力」「学習」「認知」等は、

観察して直接に確認することができない。

このような対象を理論的対象と言う。

そして、理論的な対象を示している語を論語と言う。

「何らかの対象を説明するときに使用される語」「理論的に負荷のかかっている語」

という言い方をする。

 

そして、普段私たちは知らぬ間に理論語用いて会話をしている。

 

▼具体例

先生:前回の試験の成績があまり芳しくなかったね。努力しないと成績はよくならないよ。

学生:よく分かっています。自分なりには努力をしています。試験日前には1日に8時間程度勉強しています。ただ、いまのところ結果に結びついていないだけです。

先生:そうかな。努力しているとは思えないな。だって成績が伸びていないじゃないか。

 

二人の会話はかみ合っていません。

先生は学生の努力が足りないと主張し、学生は十分努力をしているといっています。

ここで、使用する範囲と条件を明示しないと使えない語(理論後)は「努力」です。

「努力」とは抽象的な概念で、直接に観察をすることはできません。「努力」という理

論的に負荷のかかった語で成績結果という事実を説明しようとしているのですから、

「努力」はまさに理論語です。

 

上記の会話の場合は、先生が考える努力とは、試験などにかける時間ではありません。

成績の伸びのような、数値(点数)で表される結果のみを「努力の成果」とみなしてい

ます。一方で、学生が考える努力はとは、数値で表される結果ではありません。時間を

使って試験などの準備をすることそのものが努力なのです。

 

そして佐藤氏は本書の中で「価値」という理論語の使用する範囲と条件を明示しまし

た。

「私たちが価値という言葉を使う時に、それは、

①現実世界で役に立つかという有用性としての価値

②個人の感情と結びついた内面的な価値

③共同体の持続性を高める社会的な価値

の3つの区分でされる」

 

難しそうな言葉が理論語という訳ではありません。むしろ、「価値」や「努力」の

ような、何気なく使っている簡単な言葉が理論語である場合が少なくないのです。

普段、学校や職場で使用している理論語はないでしょうか。

その理論語はどのような場面で使われていることが多いでしょうか。

あなたが普段使っている言葉を疑うことがに未来を見通す力になるかもしれません。